先日、広島市中区のイノベーション・ハブ・広島「Camps」の素晴らしい会場をお借りし、「業務でChatGPTをどのように使うか」をテーマにしたビジネスセミナーを開催いたしました。
このセミナーは、合同会社統計勉強会LIKELIHOOD Co.が主催し、日頃よりお世話になっております株式会社キャリアプログラム様からの温かいご協賛をいただき、無事盛況のうちに終えることができました。
ご多忙の折にもかかわらず、会場に足をお運びいただいた皆様、誠にありがとうございました。
セミナー内容のご紹介
当日のセミナーでは、「AI、使っていますか?」という問いかけからスタートしました。
AIの活用は、一度やり方を覚えれば誰でも乗りこなせる「自転車」のようなもの。
日々の業務の中で意識して使う練習を重ねることで、誰でも仕事の効率を劇的に向上させることができる、というメッセージをお伝えしました。
当日の主なトピックを、少しご紹介します。
ChatGPTでできることの再確認
まずは基本に立ち返り、ChatGPTが持つ多彩な能力を確認しました。
- 執筆支援: 日々のメール作成、報告書や企画書の骨子作成、ブログ記事の執筆など、あらゆる文章作成業務をサポートします。
- 翻訳と校正: 外国語のドキュメント翻訳から、作成した文章の誤字脱字チェック、より自然な表現へのリライトまで、言語に関する幅広いニーズに応えます。
- カジュアルな対話: アイデア出しの壁打ち相手や、プレゼンテーションの練習相手としても活用できます。
- 情報収集: 知りたい情報の概要を素早く掴んだり、複雑なテーマを分かりやすく要約させたりするのに役立ちます。
これらを具体的な業務シーンに当てはめながら、いかに時間短縮と品質向上に繋がるかをお話しさせていただきました。
【重要】ChatGPTを安全かつ効果的に使うための3つの注意点
便利なツールである一方、ChatGPTには注意すべき点もあります。セミナーでは特に重要な3つのポイントを強調しました。
- AIも間違える可能性がある(ハルシネーション)
AIは時として、事実に基づかないもっともらしい嘘の情報を生成することがあります。
これを「ハルシネーション」と呼びます。
特に、数値データや固有名詞、専門的な情報については、AIの回答を鵜呑みにせず、必ず信頼できる情報源でファクトチェックを行う習慣が不可欠です。 - 指示・質問(プロンプト)は具体的に書く
AIから精度の高い回答を引き出すには、質問の仕方が極めて重要です。
「良い企画を考えて」といった曖昧な指示ではなく、「30代女性をターゲットにした、SNSでの認知拡大を目的とする新商品のプロモーション企画を3つ提案してください」のように、背景・目的・条件・出力形式などを明確に伝えることで、AIの性能を最大限に引き出すことができます。 - 個人情報や機密情報を入力しない
セキュリティの観点から、これは最も重要な注意点です。
氏名、住所、電話番号などの個人情報や、企業の社外秘情報、未公開のプロジェクト内容などを絶対に入力してはいけません。
入力したデータがAIの学習に利用される可能性もゼロではなく、情報漏洩のリスクを避けるため、プロンプトは常に一般的な内容に留めるよう徹底をお願いしました。
【実践編】明日から使える!プロンプトテクニック4選
理論だけでなく、すぐに使える実践的なテクニックもご紹介しました。
- テクニック① 指示は文頭に書く:
複数の文章で依頼をする際は、AIに最も実行してほしい「指示」を最初に書くことで、意図が伝わりやすくなります。 - テクニック② 見出し・箇条書きで整理する:
複雑な依頼は、情報を構造化することでAIの理解度が格段に上がります。 - テクニック③ AI自身に改善点を考えてもらう「パワハラプロンプト」:
AIからの回答に対し、「この出力を60点とします。
100点にするための改善点を列挙した上で、100点の回答を生成してください」と追加指示を出すことで、AI自身に考えさせ、アウトプットの質を劇的に向上させるユニークなテクニックです。 - テクニック④ 「〜でもわかるように」でレベル調整:
専門的な内容を「高校生でもわかるように」「専門知識がない人でもわかるように」と依頼することで、誰にでも伝わる平易な文章に変換させることができます。
応用編:目的別に特化した「カスタムGPTs」の活用
特定の業務に特化してカスタマイズされた「GPTs」についてもご紹介しました。
YouTube動画のURLを貼るだけで要約してくれる「Voxscript」や、高品質な記事作成に特化した「Write For Me Pro」など、目的に合ったGPTsを選ぶことで、さらに高度で効率的なタスク処理が可能になります。
AIと共存する未来へ
セミナーの締めくくりとして、「AIが仕事を奪うのではない。
AIで能力を拡張した人間が、AIを使わない人の仕事を奪う時代が来る」というメッセージをお伝えしました。
AIは恐れるべき脅威ではなく、私たちの能力を増幅させてくれる強力なパートナーです。
本セミナーが、皆様にとってAIを使いこなし、ビジネスをさらに加速させるきっかけとなれば、これ以上嬉しいことはありません。
今後の活動について
主催の合同会社統計勉強会LIKELIHOOD Co.では、今後もAIやデータサイエンスをテーマにした、皆様のビジネスに役立つ様々な企画・講演を積極的に開催してまいります。
今後の活動に関する情報は、ウェブサイト等で随時発信してまいりますので、ぜひご注目ください。
最後になりますが、本セミナーの開催にあたり多大なるご協力を賜りました株式会社キャリアプログラム様、素晴らしい会場をご提供くださったCamps様、そしてご参加いただいたすべての皆様に、心より感謝申し上げます。
また次の機会に皆様とお会いできることを楽しみにしております。


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